以前よく聴いていたシューベルトの『死と乙女』
大学生のころ、音楽好きの祖父がテープに録音してくれたのをよく聴いた
そのころ私は叔母のうちに居候していて、叔母もこれを気に入って一緒に聴いた
叔母の八ヶ岳の別荘に遊びに行ったときにも、森林に囲まれた静かな山荘で一緒に聴いたりもした
コントラバスの太くて重い音がずんずん胸に響いてくるのを、叔母とうっとりと味わったのを覚えてる
何よりも祖父は、クラシックに限らず色々な曲をテープに録音して私にいい音楽を教えてくれた
テープのタイトル欄に祖父独特の字で曲名が詳細に書かれてあった(青の万年筆、縦書きだった)
もう祖父は亡くなっていないけど、その記憶と音楽があることがとても嬉しい
『死と乙女』は弦楽四重奏曲と、マーラー編曲による弦楽合奏曲がある
祖父から教わったのは後者で、やはり今聴いても伸びやかな弦の音色とコントラバスの重厚感がたまらなく心地いい
なぜだかこの曲を聴かなくなってから(何せカセットテープ、機会がなくてCDを買わなかった)ずいぶん経つけど、感動は変わらなかった
先日ふと思い出してこのCDを手に入れたのだけど、ふとそんなきっかけがめぐってきてよかった
祖父が教えてくれた曲、大事に聴いていこうと思う
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by mew-ko
| 2011-05-20 19:03
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